酢漬けのマメ知識

野菜を上手に保存する方法として酢をベースにした漬汁につけておく方法は世界中の知恵・・
酢には通常4-8 %、最大18 %の濃度の酢酸が含まれており、独特の酸味は調味料として珍重されただけでなく、優れた防腐剤・殺菌剤として古くから利用されてきました。
  外国の酢漬けとしては、西欧のピクルス・ロシアのロシア漬けなどが有名・・
ピクルスは砂糖・酢・塩の他に蜂蜜や、唐辛子などの香辛料を混ぜた漬け汁にキュウリ・オリーブの実などを長時間漬け込んだものでハンバーガーなどの薬味として有名です。
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 また、ロシア漬けはあまり聞きなれない言葉ですが、食べきれない野菜を保存するために、酢・砂糖・塩をベースに白ワイン・粒コショウ・にんにく・鷹の爪・ローリエなどを入れた漬け汁に漬け込みます。
簡単に言えばロシア風のピクルスのようなものですが、酢は水で薄めたものを使い、漬け込む前に漬け汁を一度沸騰すること、早ければ一夜漬けで食べるなど浅漬け風な点が違います。
日本でも伝統的には酢単独で使うことはあまりなく、甘酢漬けなど合わせ酢で漬け込むことがほとんどです。
 ただし、合わせ酢は漬け汁全体としては酢濃度が下がる上に、腐敗しやすくなるので注意が必要・・
長く保存させるためには、漬け込む前に一度煮立てておくこと、材料が漬け汁にかぶっている状態で保存することが大切なコツです。
 
 酢漬けは、カリフラワー、カブ、キャベツ、キュウリ、セロリ、タマネギ、ニンジン、ミョウガ、メキャベツ、ラッキョウなどさまさざまな野菜にうってつけの保存方法。
  ところで一口に酢といっても色々な材料から作られます。
米酢は米が原材料。こくとうまみがあり、まろやかな酸味が特徴。
どんな漬物や保存食にも使えますが、とりわけ、和風のものにむいています。
穀物酢は米、コムギ、トウモロコシなどの穀物が原料。
すっきりした酸味で、くせがなく、どんなものにも使えます。
果実酢としてはリンゴ酢やワインビネガーなどがありフルーティな香りが特徴でピクルスやマリネ向きの酢。
 日本固有の梅酢も果実酢といえるでしょうか・・
 ニンニクの酢漬けなど長期保存が目的なら酢100%で漬け込む場合が多いですが、 保存目的以外にも酢独特の爽やかな味を楽しみたいなら合わせ酢を使いましょう。
合わせ酢にもいろいろな種類があります。
1.二杯酢
 
酢、醤油を1:1の割合で配合。酢醤油ともいわれます。
2.三杯酢
酢、醤油、みりんを1:1:1の割合で配合。
3.甘酢
酢に砂糖および塩を配合。三杯酢よりは甘め。
4.黄身酢
溶いた卵黄に酢・片栗粉・砂糖・塩を加えたものを湯せんにかける。
5.ごま酢
二杯酢や三杯酢に摺った煎りごまを入れる。
6.からし酢
二杯酢や三杯酢に練りからしを入れる。
 練りからしを先に酢で溶くのがコツ

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