塩漬けは野菜に塩をして浸透圧を利用して野菜の水分を押し出すことで細菌の繁殖を抑えて保存性を高める昔からの伝統的な保存方法。
さらに塩をした野菜の上には重石をのせて物理的に野菜の水分を押し出すことで保存性をさらに高めています。
ナスがたくさん収穫できたり、たくさん入手したときは、塩漬けにし保存しましょう。
単に保存性を高めるだけでなく、塩がなじんだ野菜が発酵してかもし出す独特の風味と歯ごたえをたのしむこともできます。
材料
ナス
塩ナスの重量の30%(ナス1kgに対して塩300g)
焼きミョウバン小さじ1杯、
赤トウガラシ2~3本
重石(重量の目安:ナスの重量の1.5倍から2倍程度)
作り方
ナスは切らずに1本まるごと漬け込みます。
ナスはへた付きのまま洗い、適量の塩とミョウバンを混ぜ合わせたものをナスの表面にに水けが残っているうちにすり込むようにして漬物容器にきっちり並べます。
トウガラシを半分にちぎって散らし、ナスを重ねていきますが、ナスには水分があまりありません。
そこで、呼び水として沸かし冷ました清潔な水2カップを注ぎ込むのがコツで、押しぶたをして次いで適量の重しをのせておきます。
うまくいけばこのまま1年間は保存できますが、ナスの収穫期は6月~9月いっぱいとあいにく高温多湿の時期に重なります。
そのためどうしてもカビやすくなるので、暑さが去ってカビの心配がなくなるまで続けてほしい作業があります。
2週間に一度は漬け汁を煮立て冷ましてから漬けなおして欲しいのです。
ここで、大事なポイントがもうひとつあります。
漬け汁を煮立てるために保存容器からナスを一度取り出すと、ナスが空気に触れて色が悪くなってしまいます。
押しぶたと重石はのせたまま容器をそっと傾けて静かに漬け汁をとり出すようにしましょう。
ナスの色素のアントシアンは不安定ですぐ変色しがち・・
だから、ナスの塩漬けは食べる直前に取り出すようにしましょう。
また、包丁で切らずに食べやすい大きさに縦に裂いたほうがおいしくいただけます。