砂糖で冷凍焼けを防いで上手に冷凍保存

冷凍保存した野菜がおいしくない原因のひとつが冷凍焼け・・

冷凍焼けとは、冷凍保存している食材が時間の経過にともなって変色やモソモソした食感に変質するなど著しく食味を損なう現象。
冷凍保存している食材が時間の経過にともなって脱水が進行するとともに食材に含まれる脂と酸素が反応するために生じてしまいます。
肉・魚などのタンパク質系の食材に良く見られる現象です。
野菜の冷凍保存では、例えばタケノコ水煮の冷凍保存などでもモソモソした食感が問題になります
冷凍焼けを防止するためには、水分の蒸発と酸素との反応をシャットアウトすることがとても大切です。
そのため、冷凍保存するときにはラップでくるみ、専用の保存袋に入れて極力空気に触れさせないようにしましょう。
市販の真空パック器で完全に脱気・パッキングすればいうことはありません・・
ただし、ここで冷凍保存をより完璧にする簡単なコツ・方法があるので紹介します。
それは、例えばタケノコの水煮を作る際に水1リットルに対し、砂糖1gを入れて調理すること。
その他ブランチングした固ゆで野菜を冷凍保存する場合などにも熱湯に砂糖を加えるなど応用が利きます。
水1リットルに対し砂糖1gの割合なら味付けの点でもほとんど問題になりません。
ところで調理水に砂糖を加えるだけでどうして冷凍やけを軽減できるのでしょうか?
砂糖は水と結合しやすい性質があるため、食材から水分が抜け出そうとするととたんに砂糖水に溶けた砂糖がその水分をキャッチしてくれます。
つまり砂糖には水分蒸発を防ぐ効果があり冷凍焼けを防ぐことができるんです。

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ところでネギの葉の中にヌルヌルとした透明なゼリー状の液体が出てきますが、あれも糖の予備軍であるセルロース粘液と呼ばれるものだそうです。
これは、霜が降りるほど寒くなると凍結を防止するために盛んに分泌されるものです。
このように、砂糖をはじめ糖類は水分保持作用、凍結防止作用という優れた機能を持っています。
野菜の上手な冷凍保存に積極的に取り入れていきましょう。

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